組織概要

【組織名】
日本火薬工業会

【住所】
〒106-0041
東京都港区麻布台2-3-22
一乗寺ビル3階A

TEL:03-5575-6605
FAX:03-5575-6607

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工業会のご紹介

日本火薬工業会 会長 令和4年 年頭所感

新年、明けまして、おめでとうございます。

日頃、日本火薬工業会の運営にご高配を賜りまして誠にありがとうございます。

日本国内では、10月のコロナ感染第5波が収束して以降、新規感染者数は減少の状態を維持しているものの、海外ではワクチン接種後の期間経過によるブレイクスルー感染や新たに出現したオミクロン株による感染再拡大が起こっております。このため、いまだに多人数での行事を安心して開催できる状況にないことから、昨年に引き続き今年も賀詞交歓会を中止とさせていただきました。本来であれば、会員会社の皆様方に加えて経済産業省、学術界、関係団体からも多数お集まりいただきご挨拶申し上げるところですが、今年もホーム・ページ上でのご挨拶とさせていただきます。 

昨年を振り返りますと、ノーベル物理学賞を真鍋淑郎氏が受賞されました。自然科学分野の日本のノーベル賞受賞は25人目、物理学賞の受賞は12人目とのことであり、日本人として、大変喜ばしく、また誇らしく感じるビックニュースでした。「地球温暖化を確実に予測する気候モデルの開発」を研究され「大気中のCO₂濃度の上昇が地表の温度上昇につながることを実証した」ことが評価されましたが、受賞後のインタビューでは、世界が気候変動による災害に直面している現状に危機感を示し、「我々は気候変動を軽減する必要がある。だが、まず今まさに起こっている気候変動を認識し、対処する方法を見出していかなればいけない」と強調されていました。世界で、そして日本で台風、豪雨による大きな災害が毎年のように起きている現状を見ると真摯に受け止めなければならない指摘だと思います。

戦後の国土政策の再検証等を軸とした国土強靭化基本法が2013年に成立し、「国土強靱化基本計画」に基づき、年次計画(アクションプラン)の策定、施策への取り組みが行われています。東日本大震災からの復興事業もあり、減少傾向にあった国土開発予算から漸く回復してきましたが、今日の災禍発生頻度からすれば、相当規模の予算措置により、防災・減災の実行スピードを状況に即して引き上げる必要性を痛感します。

 社会的なインフラ等の整備、高度化などは、日本を強くし国民の生命と安全を守るとの視点で、重要性を増しています。私たち火薬業界は、それら社会的なインフラ整備の一翼を担う業界であるとの自負がありますが、残念ながら、その経営環境は経済成長の鈍化や公的な投資縮小の影響で、決して盤石ではありません。国土強靭化政策の継続的な強化が求められますが、同時に、火薬業界自らも環境変化、技術革新に対応した変化を遂げなければ、その使命を果たせません。日本経済を支え、国民の生命と安全を守るとの役割を担うため、火薬業界は現状の課題を力強く乗り越えていくものと確信をしています。

さて、昨年の産業火薬の事故は、製造中の事故は一昨年よりゼロを更新しておりますが、消費中の事故が2件発生しております。また、消費中ではないものの、1027日に岐阜県のリニア中央新幹線の瀬戸トンネル工事現場で、発破後岩盤の崩落の下敷きになり2名の方が死傷する事故が発生しました。更に118日には、長野県豊丘村のトンネル工事でも同様な事故で1名の方が負傷されました。

トンネル工事現場での事故を無くすため、ゼネコン各社は従来からトンネル発破の自動化に向けた取り組みを進めています。火薬業界としましては、このような取り組みにも可能な限り協力し、産業火薬に関係する事故がゼロとなるよう取り組んでまいります。

当工業会事務局が昨年12月時点で纏めた令和3年の産業爆薬及び電気雷管の年間出荷実績の推定値(1~10月実績値+1112月予測値)は、次表の通りでした。残念ながら、令和元年より3年連続の対前年割れの予測となっています。

 

爆 薬

電気雷管(万個)

出荷量

前年比

出荷量

前年比

令和3年実績(推定)

30,716トン

97.1%

695万個

91.4%

令和2年実績

31,635トン

95.7%

760万個

97.7%

令和元年実績

33,057トン

96.1%

778万個

93.5%

平成30年実績

34,415トン

102.4%

832万個

103.2%

爆薬の需要部門別対前年比較では、石灰関連で含水爆薬104.9%、硝安油剤爆薬100.3%、中小土木砕石で含水爆薬112.4%、硝安油剤爆薬99.0%でしたが、大型土木で期待していたリニア中央新幹線工事が令和3年も本格化しなかったため、含水爆薬80.3%、硝安油剤爆薬60.5%と大幅減となったことが大きく影響しました。

令和4年の需要予測につきましては、リニア中央新幹線工事の本格化及び国土強靭化計画に盛り込まれている流域治水対策工事等への需要が高まるとの予測から、反転上昇を期待しております。現時点での予測数量としましては、爆薬全体で32,580トン(対前年比6.1%増)、電気雷管は、770万個(対前年比10.9%増)と2年前の令和元年の数量近くまで戻る予測としています。

当工業会の今年の主な取り組みとしましては、例年通り、経済産業省、学術界、関係団体等からの情報収集に努め、的確に会員各社に提供すると共に、部会活動、製造保安責任者研修会、労使保安懇談会等を開催し、火薬の保安にかかわる技術情報・法改正情報等の周知・共有化を図ってまいります。コロナ禍対応として開始しましたオンラインでの会議開催も活用し、遠方の会員会社の皆様との情報交換も更に充実させてまいります。

また、技術基準の性能規定化に伴う火薬類取締法施行規則(省令)の改正につきましては、残された「貯蔵」に関する技術基準の改正が今年中に行われる見通しとなりました。この改正にあたりましても、引き続き業界の意見が反映されるよう努めると共に、できるだけ早期に改正が進むよう取り組んでまいります。

「火薬類取締法令の解説(通称:赤本)」の改訂版の編集につきましては、一昨年の3月より、経済産業省産業保安グループをはじめ、学術界、関係団体のご協力のもと編集委員会を組織して、作業を進めております。性能規定化に伴う改正省令の公布が完了しましたら、できるだけ速やかに改訂版を出版できるよう進めてまいりますので、出版されましたらご活用の程宜しくお願いいたします。 

最後になりますが、今年一年、皆様のご健康とご多幸、益々のご発展を心よりご祈念申し上げ、年頭のご挨拶と致します。 

                                                           令和4年1月

                                                           日本火薬工業会

                                                                               会長  宮道 建臣

                                                                               日油株式会社 代表取締役社長

昭和15年6月、当時の火薬製造会社13社は、共同出資して日本火薬工業組合を設立した。昭和16年、太平洋戦争に突入し戦時統制が更に進展するにつれ、日本の全産業は統制下に置かれた。終戦後、全産業の統制は解かれそれぞれの産業が独自に自由経済への道を模索し始めた。

戦時統制が強化されるにつれ、昭和17年4月、日本火薬共販株式会社と 日本火薬工業組合は合体して日本火薬統制株式会社を設立し、資材の確保、製品の販売の両面を取り扱うことになった。更に戦局が進展するにつれ、日本の全産業をより強力な統制下に置かなければならなくなり、化学工業関係全体の統制機関として化学工業統制会が出来、火薬工業はその第三部会火薬部に属し、そこで生産計画、資材の割当て及び製品の配給割当てを行うようになった。そして昭和19年3月、統制会社令に基づく統制会社となり、社長も化学工業統制会第三部長が兼務して終戦に至った。

日本火薬統制株式会社は昭和20年末GHQに対して、日本の産業火薬類生産再開に関する陳情書を提出する等終戦後の火薬業界のため極めて重要な活動をした。その後も火薬統制会社は業界を代表してGHQとの折衝に当たり、火薬類の生産割当て等の仕事をし、火薬産業が終戦後の混乱からいち早く立ち上がることが出来るよう努力した。

昭和21年9月、日本火薬統制株式会社は、他の統制会社と同様にGHQから解散を命ぜられたので、日本火薬販売株式会社を設立して販売面の仕事を、日本火薬工業組合を設立して資材の割当申請等をすることとなった。この頃は制度の変更が激しく、昭和22年3月、日本火薬販売株式会社は閉鎖機関となり、続いて火薬類は指定生産資材に指定されたので、日本火薬工業組合も昭和22年7月に解散して、火薬類の受給割当、資財の割当は商工省の化成課が行うことになった。しかし、仕事の実務面は、火薬製造会社が昭和22年4月に設立した火薬懇話会がこれに協力した。ところがこのような会が配給業務等に携わることは、独占禁止法上問題があるとのことで、昭和23年4月に火薬懇話会も自粛解散しなければならなくなったので、これに代わるものとして昭和23年5月火薬業界は事業者団体令に基づいて日本産業火薬会を設立した。

平成2年5月、日本に於ける火薬類に関する唯一の事業者団体であることを明確にする趣旨で「日本火薬工業会」と名称を変更した。

目的

火薬工業の発達に必要な事項について調査研究し、業界の公正な意見を明らかにすると共に、会員相互の親睦、連絡及び啓発を図り、会員の事業に共通の利益を増進し、本工業の健全なる発展を計ることを目的とする。

事業内容

  1. 業界の公正な意見を取り纏め、必要に応じ政府又はその他の関係機関に意見を具申すること
  2. 会員相互の親睦及び連絡の緊密化を図り、情報の交換を行うこと
  3. 火薬類及びその原材料の品質の改善、規格の改良に努めるよう推進し、生産若しくは流通の能率の向上を図ること
  4. 火薬類の輸出の振興及び原材料の輸入の合理化を図るため、必要な調査並びに企画を行うこと
  5. 海外関係機関との連絡又は視察団の派遣等により、諸外国の火薬工業事情を調査研究すること
  6. 火薬類の保安に関する教育及び啓蒙に努め、保安思想の普及を図ること
  7. 統計その他関係資料を蒐集し、これを総括して会員に提供し、又は公刊すること
  8. 機関誌の発行並びに講演会、研究会及び懇談会の開催等を行うこと
  9. その他本会の目的を達成するために必要な事項

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